20241207──「うつぼ」

・久々に外の明るさで起きた。モンゴルナイトフィーバーを聞く。コロッケを肉屋で買っていたことあるけどすげー前だな。確かにメンチカツは買い食いしない。なぜなら高いから。

・日記を書く。洗濯機を回して掃除のエンペラータイムを発動。やっぱり週1でも掃除機をかけた方が良い。当たり前の生活をしてく。

・今日の予定をぼんやりと決めて昼前に家を出る。イヤホンをしていくがケースを忘れた。昼前の電車が結構混んでいる事実にへぇ~ってなる。梅田から降りて向かう。

・大阪中之島美術館で明日までやっている展示を見た。TRIO パリ・東京・大阪 モダンアート・コレクション。3つの場所から集めました!って感じが強くてまとまりは少ないけどなんか色々見れてお得って感じだった。人が多いとやっぱり見づらいね。

・見て気になったやつ、慰めのアンティゴネ-デ・キリコ、数寄屋橋畔-小泉癸巳男、抽象のコンポジション-セルジュ・ポリアコフ、青い鳥-ジャン・メッツァンジェ、フーリエ変換(プロコフィエフ 束の間の幻影)-菅野聖子、Blue Shift(青の転換)-グザヴィエ・ヴェイヤン、などなど。見る前はあんまりモチベ無いけど実際見ると面白い。これデ・キリコだったのか~と帰宅してから気づいたりしている。

・ピカソやらクレーやら、草間彌生に岡本太郎と名前だけでも結構いろいろあるけど作品リストを見返して気づいたりしているのでちゃんとその場でリストを見た方が良い。

・マグリットも1点だけあって例のスーツ姿の男が描かれている。実物はほぼ1/1スケールのサイズなので写実的な効果があるように感じた。あとヘンリー・ダーガーの名前を見てこれがヘンリー・ダーガーかぁってなったりもした。

・デカさで言えば奈良美智の絵も有名だけど可愛さに反して結構でけぇってなったな。

・人の合間を縫って1時間くらい見た。外へ。

・コーヒーとサンドイッチを経て公園で食べる。目当ての珈琲店でテイクアウトを頼んだらちゃんとドリップコーヒーだったので5分くらい待った。外に出て一口飲むと寒さも相まってうま~いとなった。久々にコーヒーを美味しいと感じた。サンドイッチも専門店で注文。あんまりちゃんと見てなかったがポテトのセットが基本らしくて開けてから気づいた。

・靭公園、うつぼって読むのを覚えた。地名になっているので近くの建物やチェーン店にはたいてい「うつぼ」が付いている。イチョウ並木や噴水があってベンチもある。ゴミ箱はない。うさぎを散歩させている人を見た。

・秋は存在しなくなった、なんて言ってたけどしっかり秋だ。イチョウ並木が見た目に反して臭くさロードであることも思い出した。

・栄養補給して歩く。御堂筋の献血所へ。1時間位滞在。どこも問診はおじいちゃん先生がやっていてフガフガしている率が高くてあんまりちゃんと聞こえないがち。

・献血における冬の服装って毎回悩む。結局無理やり袖をまくることになっている。あと水を飲め~と言われるが短時間に飲むにはホットが無理すぎるのでアイスをがぶ飲みした結果体が冷えてカイロを持たされることも多い。

・なんとなくテレビを付けていたがイッテQで出川哲朗が英語でない英語でコミュニケーションをやるやつだった。まだやっていたんだ。

・終わってから気がついたけどアイスクリームの自販機がなくなっていたな。基本的にどこの献血ルームもナーフが入っている。世知辛い。

・献血終わりだけど西に歩いて九条へ。ここか?と思いながらシネ・ヌーヴォにたどり着く。初めて来たし、初めてフレデリック・ワイズマンのドキュメンタリーを見た。『インディアナ州モンロヴィア』、良かった。

・最初の10分ぐらいはめっちゃ眠かったがフリーメイソン内部の功労賞みたいな受賞儀式が始まってからはシャキッと目が覚めた。あんまり説明がないのだけど格式高そうな文言が飛び出る割に田舎のおっちゃんがそれらしくやっている感じが妙に面白かった。格式を持たせるための工夫が随所に見られてなんかカッコを付けるための槍とかがある。でも受賞者は青いポロシャツ着たおっちゃんなんだよな。

・基本的にはアメリカの片田舎の生活を映している映画で起伏はそんなに無い。フレデリック・ワイズマンってそうなのかもしれないがドキュメンタリーってそうだわ。撮影側の意図やサジェストを排すのが普通のフィクションとドキュメンタリーを分かつ部分ながら、意図はどうやっても消えない。ドキュメンタリーに意図がなくなるわけでなく表層にはあんまり出てこないだけだ。それを見出す取っ掛かりは確実に残っていてワイズマンはそのあたりも心得ている熟練なのだと思う。

・違う街には違う街なりの生活があるだろうなとなんとなく知っているつもりだったが映像を見るとその違いにビビる。アメリカの一部分にしか過ぎないが生まれ落ちる環境ってめちゃくちゃランダムだ。モンロヴィアに生まれていたらこれに馴染んでいくんだろうなって感じする。いわゆる「これは水です。」に近いものがあり日常で意識しない常識や風習の人工さが浮き彫りになっていく。

・スーパーマーケットの様子やバックヤードでの仕込みはそのへんが結構分かりやすい。この環境は太るぜ!実際太っている!ってのは分かりやすい。

・それと動物病院のシーンが始まってなにかと思ったらグレートデーンの尻尾を切除する手術だった。そこは隠すこと無く犬のアナルも映るので珍しいものを見させられている感すごい。調べたら断尾と呼ばれるものらしかった。

・フレデリック・ワイズマンはどの作品も長いがこれは150分ないぐらい。それでもちょっと長く感じた。最後は葬式と弔辞の場面が来るのでこれで終わり感が出ていた。ここの弔辞がやけに長くて、スピーチという文化のアメリカらしさを見せつけられた。長いなぁと思ってたら聴衆が写って同じように「長いなぁ」って感じてそうな若者がいてちょっとウケた。

・シネ・ヌーヴォは案外長く座っていても疲れない座席なのが強いミニシアターって感じがする。それと音が結構でかいのも良い。小さいスクリーンながら音の迫力で印象がかなり変わる。

・外に出て帰宅。今日だけで2万歩ぐらい歩いている。今日取った写真を整理して寝る。