20240220──道中が異様に眠くて足の底から揺れていた。

・窓が異常に暗くてまた早期覚醒したかと思ったが本当に外が暗かった。天気が悪いらしい。朝食を得るためにコンビニへ。霧が出ていてサイレントヒル状態だった。モンエナを得る。

・音声放送を聞く。確かに音声放送は聞き流しに向いている。

・StSを遊んだり眼鏡を見ていたりした。

・眼鏡選び、かなり億劫だ。服を買うのと同等の抵抗感があるが服は眼鏡に比べて選択機会が多いので克服気味だ。そもそも似合うが分かっていない。自分の見た目が好きでないのは確かで、このアバターを選んだ覚えはないけれどこれが自分ということになっているんだよなと思う。好きでもないアバターを着飾る行為が面白いわけもなく、けれど自分ではあるので外的評価を下げるよりは上げたほうが良いという打算もちゃんと働く。選ぶ時が裸眼で何も見えていないのもわけが分からないし自撮りなんかで写真に収めても眼鏡以外の造詣が気になって眼鏡が合うかの判定をしているとはあまり思えない。

・似合う眼鏡の選び方TIPSは無限にある。けれど最終的には物理的にサイズが似合うもの!に帰着するようだった。これも服や靴と同じだ。好みと装着実現性は乖離しがち。

・考えるのが面倒なので眼鏡屋の店員さんにすべてを託すのも一興かと思い始めた。似合うって主観でもあり客観でもあるの本当に意味不明すぎる。自分が思って志向するパブリックイメージが「似合う」に相当するのかただの先入観なのか。ある種の枠の中に自分を押し込めるよりは外の目線で空気を入れ替えたほうが総合的に良い結果を導く気もしてきた。友達に頼むのも手だけれど気が重い。

・似合うとかはもうよい。人間社会に溶け込めれば。

・出社。降水確率40%で傘を持たない。逆に道行く人は傘を持っている。嘘の天気予報を見させられているかもしれない。

・道中が異様に眠くて足の底から揺れていた。

・でも仕事。明日が休みだから、というわけでもないがやることをやる。言われていた資料をぺりゃっと出したりした。

・定時が近づくにつれ明日の過ごし方で頭がいっぱいになる。映画に行くか銭湯に行くか。

・帰路。調べると銭湯は明日休業らしいので今日のうちに行っておこう~となった。運動がてら筋トレを軽くしてから外へ。曇りの予報を信じて歩く。ゆる言語学ラジオの方言オノマトペの回を聞きながら。テンポをよくするために会話の間を詰めているんだろうけど音声処理が薄いのか、ぶつっと波形が切られている感じがしてちょっと気になった。こういうところを波形の小さいところで切ったりフェードアウトさせたりする作業って結構面倒なのでやりたくない気持ちわかる。

・銭湯。なんか安い日であった。

・1時間くらい入ってから読書タイム。漫画の棚をスルーしていたがちょっとだけ見た。ベルセルクは40巻までしかないっぽい。

・『指輪の文化史』を読み終わった。ニッチな切り口らしくてこのテーマの本ってたぶんあまりない。なのに同じ書名で図録版?とか文庫版とかで3冊ある。

・気になっていたことは大体知れたと思う。結婚指輪ってなに?という素朴な疑問からスタートしたけれど、それを遡ると古代ギリシャとかに行きついて大抵の起源ってそこだよな~と思った。簡単に言えば契約の証とのこと。

・指輪に関するうんちくを貯めるには適した本だった。例えば結婚指輪の宝石がダイヤになっているのが宝石会社のキャンペーンによるものだとか、日本の指輪文化が奈良時代からぷっつりと無くなっているとか。後者についてはぼんやりと知っていて、冠位十二階で服の色を役職の位にしたのとかが関係しているらしい。

・庶民の間では農作業の邪魔になるので指輪は定着しなかったのでは、みたいな分析もある。日本=農耕民族って括りはよく見るが妥当性がどの程度あるのかはあんまり分からない。少なくとも指輪に関してはさほど間違ってない気がしている。侍が指輪しているのも見たことないし、貴族も着物で体を隠す方向になっているのも感覚的に合っているので流行っていない理由は納得できた。

・やっぱりヨーロッパ文化な側面が大きい。それにまつわる因習やまじないもそれなりに書かれていた。式で結婚指輪を付けるとき、最後の関節まで通すと亭主関白になるとされ、それを防ぎたい新婦は指を曲げていたとか。

・『終わりの感覚』を読み始めた。一回読んでいるけど全然忘れているのでかなり初見。普通に面白い。『未解決時間は~』で引用されている部分は結構最初に出ていた。ゲームの内容に即した歴史と記述に関する実在しない格言なのだけど、それが出てくる文脈も合っていて驚きがあった。

・冒頭から語り手が高校生の頃の仲良しグループについて書かれている。ここに60年代イギリスの背伸びしたい皮肉屋の感じが出ていて普通に面白い。で、そこまで面識のない学生が自殺したという話があり、その流れで引用箇所がある。死んでしまった人の存在がぽかんと空いてしまうよね、ということがぶつけられている。存在しないものの歴史が無いけれど私たちはそれについて考えていることが対比されていてわりとゲームの内容に合っていると思う。

・読んだ当時はあんまりぴんと来てない小説だった気がして、いま読んでいるほうが面白いかもしれない。

・しばらくして帰路。また歩く。セブンイレブンに立ち寄る。なぜか人が多くレジが並んでいるので時間をかけて商品を選んだ。中華フェアをやっているらしくホイコーロー丼を買ったけどホイコーローの味がご飯に合うのかよく分からないなーと思い出しながら食べた。甘いのかしょっぱいのか分類不能な気がする。

・休みをいいことに日付を超えてから就寝。