20241123──エンタペラータイムとする

・休日らしく寝て回復した。けど6時におきた。モンゴルナイトフィーバーを聞く。笑う。

・ナイトキャップを被って寝ていたが髪の毛がぺたんこになっている。というより普段がボサボサすぎたのだけどデフォルトでそういうものだと認識していただけだな。髪の毛にどういう影響があってサラサラになるといった効用はべつにどうでもよいが寝癖がつきにくいのは有用かも。卵型にすっきりしていてお坊ちゃまじみている。ちょっと乱さないともはや面白い。

・コンビニへ。モンエナを得る。

・日記を書く。

・イチローが母校の野球チームを訪問して指導した記事が良かった。

・洗濯機を回している間を掃除のエンタペラータイムとする、ライフハックを活用した。暫くの間、掃除だけに取り掛かっていたらいつの間にか洗濯が終わり出かける時間が近づいていた。温度に対して服装を調整して外へ。ちょっと寒いかもしれない。

・『ドリーム・シナリオ』を見た。うーん、途中までは面白かったけどメインに据えられるところがあんまり好みでなかった。それ以外は面白く見た。

・主人公のポール(ニコラス・ケイジ)が他人の夢に出まくってさあ大変、というあらすじ。だいたい予告通りのことが起こる。夢に出ることはきっかけに過ぎず、劇中で描かれていることはバズること、有名になると起こる嫌なことあるあるの連続だ。

・おそらく海外だとインターネットの匿名性があんまりないのでリアルに感じられるだろうしバズったことで人生が良くも悪くも変わった人は多いだろう。日本だとあんまりバズったとてそこまで変化した人を思い浮かべづらい。例えるならバカッターとかなんだろうか。

・バズることの寓話、教訓でありながら後半からはポールの男性性の話になってくる。教授ではあるがパッとしない人物で、妻からも冗談交じりに「くそ野郎」のいち面があると言われる。本を出版したい!と言いまくるものの原稿は書かずにバズることでちょっと浮かれてしまう。娘が二人いるけどなんか上手く言ってない感じがする。夫、父親、男性としてパットしないことの苦悩が浮き彫りになる後半が辛いというか、見てて楽しくなさすぎる。

・バズった負の側面による不条理劇でありつつ、男性性が不能になっている辛さも同時にやってくる。前者はともかく後者の、とくにおじさんのそういう話が今日は全然受け付けなくて「もういいよ~~~~」って思ってしまった。主人公に乗れなくても問題なく見れるときはあるけど、今日はそうじゃなかったらしい。

・あと夢の描写が思ってたより普通だったので物足りなかったかな。夢といえばアトロク、タマフルの夢特集が結構好きで何度か聞き直している。友人感でも夢の話は定番で最近見た夢の話は聞くことが多い。夢とは不可解で面白いものって前提はあっているのだけど奇抜さへの振り切りがもうちょっと欲しかったな。十分に変な夢ではあるのだけど。

・あと夢を題材にしていると劇中の夢or現実、そのラインを揺さぶりがちだ。だけど本作はそのあたりをかなり控えめにしている。本当っぽいけど実は夢、みたいな構図はあんまり多くないので混乱はしない。

・あと結構分かりやすい部分で冒頭からシマウマを例に進化生物学的な話をしている。ここが薄っすらとした全体像の解釈になっている。映画に出てくる授業の類は全部作品のテーマを捉えてないといけない条例があるのかってぐらい。タイムスリップもので物理の授業中にタイムマシンについて話す、とかがありがち。

・トーキングヘッズがセリフ内で登場してふ~んと思ってたら落ちがそれだったのでウケた。反面、トーキングヘッズファンがどんな感じで見られているが若干分かるところが嫌かもしれない。なぜなら今年にトーキングヘッズをおそらく数十時間分は聞いているのでパッとしないポールに重ね合わされるのはなんだか複雑な心持ちだ。王道のアーティストじゃなくてやや傍流だけど評価のあるニッチな感じ、それがトーキングヘッズなんだろうな。

・劇中で夢、悪夢が起因でアクションを起こす人物が出てくるが中でも広告代理店の女性は普通っぽいけど実はかなり変!!!ってのは強調しておきたい。結構変な人だよ、あれは。

・映画館を出てどうするかをしばらく考えて帰路。はしごしてもいいけどいいタイミングで上映がない。時間があるので途中で降りて歩数を稼ぐ。ケンドリック・ラマーの新婦が出ていたので聞く。一曲目からラップを聞かせるようなバランスの曲でスキルを見せつける感じ。結構そういう曲が多いかと思ったらメロディアスなのもある。全体としてあんまりパッケージ感がなくて荒いというか今まで無かった感じかも。

・帰宅。カップヌードルProとサラダチキン。

・『何もしない』を読み終わる。7割ぐらいはあんまり分からず読んだ。エッセイで思索を書いているので分かりやすい話とかはあんまりない。テーマ的にもアンチアテンションエコノミーなのでそういう分かりやすさを排すのは分かる。けどそれを飛び越えて面白く読み解けるコンテクストが存在しているのかは分からない。やけに難しかったり海外文化フレンドリーすぎて理解しにくい例えやポピュラー文化もちらほらある。SNSへの接し方、振る舞い方にピカッと光を当てる部分は間違いなく存在している。概ねそういう人が読む本だと思うので適当に読んでも発見があると思う。というか自分の場合は全然合わないので結構適当に読んだ。著者が鳥好きなのは分かったけどピン来ない、みたいなね。

・具体的な話を好む傾向はあって、ジョン・ケージの曲をライブで聞いた体験を書いた箇所とかは普通に面白い。ジョン・ケージといえば『4分33秒』が有名だけどその真髄を全然分かっていなかった。

・読み終えて図書館へ。返却しつつ一冊借りる。買い物に行く。帰宅。バスソルトに浸かる。

・『Tick, tick… BOOM!』を見た。良かった。結構前に途中まで見ていたが最初から見直した。最後まで見ればよかったな。

・ミュージカルの超有名作『RENT』の作曲家であるジョナサン・ラーソンの自伝ミュージカル。30歳を目前にキャリアをスタートさせることが出来ずに作曲、恋人、仕事、友人の間を反復横とびしながら前に進んでいる。映画の冒頭でラーソンが既に亡くなっていることが提示されるので結局は上手くいくんでしょ?と思いそうなところを裏切ってくれる。とくにRENTに関連した友人たちのエピソードが重くのしかかってくるし、恋人と仕事の天秤っていうよくあるドラマも良い。

・恋人とのやり取りする場面が凄かった。ダンサー志望の恋人が遠方での仕事のため引っ越すかどうか、という話をラーソンとしたがっている。けれどラーソンは作曲の締切がヤバいので先延ばしにする。それが行き過ぎて衝突するのだけど、互いに言い合って丸く収まったと思いきやハグした相手の肩でラーソンがリズムを取り、「今この状況を歌にしようとしてない?」と突きつけられてしまう。二人の関係性とラーソンの状況が全部出てて凄い。

・個人的にはクリエイティブな趣味も仕事もないので共感するところはないが良い映画だなと思った。