・体調が良くないときにしか体調を良くするために生活しよう!と思えないバグにハマっている。酒を飲むのを止めよ(至言)。
・二度寝を体得したが体調に寄与しているかは微妙。そもそも二度寝は良くない説もあったはず。夏の嫌なところ、むしろ梅雨の嫌な部分を集中的に感じる朝だった。
・道端の干からびたムカデと壁を登るダンゴムシを見た。
・昼寝をしたら体調が復活したので睡眠サイコウ~~~~。
・夏目漱石の『私の個人主義』を読んでいた。昔読んだ気もするが忘れた。
・学生に向けた講演ということあって若人に送る言葉、みたいな感じでエンパワメントみがある。「もしどこかにこだわりがあるなら、それを踏潰すまで進まなければ駄目ですよ」とかストレートなこと言っている。
・内容は主に二つあるのだけど、その前段が良い。講演の依頼を受けた後、なんやかんやで時間が経ち連絡がないので話が流れたと思ったらやる予定になっていてどうしよ~~~~話すこと無いわ~~~~ってなってたらしい。そんな状態で講演について考えるのが嫌すぎるので絵を描いたっていうのが良い。不愉快でじっとしていられずに絵をかいたり文を書いたりする人がいる、といっており自分の書いている日記もそういうところがあるかもしれない。
・面白い小説を書くだけあって何を話していても様になる感じはすごい。ざっくり100年以上前の公演だと思うが違和感なく読める。情勢はまったく違うが夏目漱石が嫌だな~と思っていそうなところは今でも共感されうると思う。
・あと目黒のサンマを引用してて意外だった。
・ちょっと前からバズっている写真と卒業学部を書くやつ、だっるいな~と思っているが案外そうではないらしい。これもまたルッキズムの話だ。見た目からその人の能力や内面を推し量ることを疑問視にせずそれを利用しており、その価値観を内包したまま再生産が繰り返されている。そこに怠さがある。単純に見た目とのギャップを楽しむみたいな需要のされ方をしているが、なんでギャップが生まれるんやっていうツッコミが不在のままだ。
・「美人すぎる○○」をなぜ駆逐すべきなのかを説明しなくても済むように社会は変わりつつある気がしていたがそうでもないっぽい。
・現代思想ルッキズム号でシャンプーの広告に「バージンヘア」っていうワードがあったことを知ったがハチャメチャにキモくてまた思い出してしまった。
・『ヒトラーVS.ピカソ 奪われた名画のゆくえ』見た。ナチスドイツが略奪した美術品に関するドキュメンタリー。ユダヤ人虐殺を見聞きする機会は多いが一見地味に思われる美術品略奪は直接的な文化破壊に見え、戦後のケアや補償が難しいので結構深刻な話らしい。迫害されて住居を変えたり亡命したり、収容所から生還した人が美術品の領収書等は持っていることは少なく、税関や売買の記録頼りになってしまう。戦後にそのような記録を探すのはさぞ大変さだろうな。
・ヒトラーが美大に落ちている件が巡り巡ってこういうことにも作用していると考えると不思議さがある。
・タイトルにピカソとあるが、ほとんど出てこないのでタイトル詐欺っぽい。落ちはピカソなのだけどそこまで密接な関係性は提示されていなかった。
・面白いのはナチスドイツは主に中産階級の人々なので貴族的な生活や様式に憧れがあったんだろう、という分析だ。そのために豪華な生活をして箔のある美術品を収集するのがステータスになっていた。だから身内で競うように略奪が行われていたとされている。そういう白熱する要素もあり、ゲーリングがフェルメールの贋作を買ってしまった事件も紹介されていた。その贋作者、ハン・ファン・メーヘレンは映画にもなっているようなので気になる。戦後の裁判で重刑になりそうだったので贋作であることを自ら明かし、裁判所は確認のために絵を描かせて贋作者と認定したらしい。おもしろ。
・あとは国家として貶めたい現代美術を退廃芸術と称し、国家自らが美術展を開催していたことに驚いた。しかもドイツの美術展と並行開催だったらしく、かなり意図的な文化攻撃だ。
・勢いづいたので『タイラー・レイク -命の奪還-2』も見た。存外良かった。ワンカット風のアクションが売りっぽく、中身が充実して飽きなかった。
・前作のことはあまり覚えてない。ストーリーがいまいちだったなぁという印象だけ残っている。今作はむしろストーリーは別にいいのでアクションを見てください、って割り切りがあるようで話はとんとん拍子に進む。わんこ蕎麦みたいにどんどん来るので見入ってしまう。アクションはかなり泥臭いというか、VFX少な目で『ジョン・ウィック』的に戦ってくれるので好みだった。身の回りにあるモノを使って必死に攻撃する感じはスリリングだ。銃撃戦の合間に石とかトンカチとかノコギリとかで戦っている。
・終盤はジムみたいな場所で戦っていて、ジムでの嫌な死に方ランキング第1位みたいなシーンがあってウケた。あと文字通りのファイアパンチ(物理)のシーンも良かったね。
・ストーリーではカルト的な巨大麻薬密売組織が登場し、そのボスの息子を救うことになる。この息子がほとんど洗脳を受けており認知が歪んでいるため、観客的には余計な行動をしてトラブルを発生させている。他人の感想をみるとここにストレスを感じている人が多いらしく、それは理解できる。私の場合は前述のそうなる理屈を意識してあんまり気にしないようにした。
・映画では感情移入が大事にされるが、きちんと感情移入できる存在ってわりかし限られているように思う。登場人物が極限状態だったり認知が歪んでいたりするとスタート地点からして遠い。そもそも観客が後出しバイアスで情報の真偽を判断できるから苛立ってしまうのもある。
・私の実生活だと精神状態がアバーってなってしまった時の状態をトレースするのってほとんどできずに、なぜそう思ったのか、なぜそういう行動になったのかを後々説明できなかったりする。生活でもそんな感じなので映画では分かんない人は分かんない人として早めに仮置きしていく。
・ジョジョリオンは全体的になにが起こっているか分からないんだけど、登場人物も本当に何もわかっていなかったりするので逆に安心して分かっていない状態に移行できた印象ある。
・あと思い出すのは映画『サウルの息子』だ。アウシュビッツ強制収容所で働かされる囚人(ゾンダーコマンド)が主人公で、劇中のほとんどは彼の背中を見るような構成になっている。地獄のような状況が発生するが直接映ることは無い。鑑賞中は彼の行動を追うことで状況に合わせて感情移入も発生していくのだけど、途中で彼にとある望みが発生しそのために動くいていく。その動きはあまり理解できず、極限状態の心理までリンクしたのだけど最後の最後では全然離れていってしまう体験をした。映画としてかなり強烈なのでそれも併せて忘れられない体験として残っている。
・夕飯は水餃子のキムチスープを作った。本来は焼くタイプの餃子らしいけど別にええやろの気持ちで鍋に入れたが問題なかった。汗をかくことを見越して食べてから風呂に行った。生活の知恵。