20230613──運用でカバー、みたいな

・普通に起きた。もしかして普通に睡眠時間が足りているのかもしれない。とはいえ何となく眠いのでモンエナを買ってきて飲んだ。ベースブレッドしか無かったのでカロリー補給も兼ねているって言い訳がまかり通る朝。

・昨夜買っていた『図書館の大魔術師』新刊を読んだ。ファンタジーな漫画ではあるがかなり現代的で具体的な話をしていて、こんな漫画だっけ?となった。連載も一応読んでいるのに。中身は表現の自由と規制に関するものでInternetだと年に複数回話題になるやつだ。

・内容は面白いがいくらかの問題を内包している作品(連続殺人、人種差別等)を規制できんのか?するべきか?と作中で議論している。現実世界で例えるなら映画『JOKER』なんかが当てはまるだろう。

・要点はいくつかあるだろうけど、規制するべき理由に絶対的な根拠がないのが一番の難しさだろうな。数値化できない物語の要素への線引きはどうしてもあやふやになってしまう。作品がハチャメチャに非人道的だとすれば分かりやすいのだけどエンタメとして「面白い」って部分が意外に肝だと思う。

・名作や古典という評価があれば許されるものもあり、アレは駄目でこれはOKとなれば納得しづらかったりもする。規制すべしと判断している基準は現在のそれだからであって、いま許されている作品も将来的には「規制すべし!」の判定に引っかかる可能性は十分にある。ましてや「表現の自由」が立ちふさがると基本的にはお手上げになってしまう。その結果、原理は捻じ曲げられないので運用でカバー、みたいなことになりがち。そうした落としどころがゾーニングだったり年齢制限になるのはこれからもずっとそうなんだろうな。

・あとポストトゥルース的な話もしている。ヤバいくらい信ぴょう性があるんだけど全部嘘の本「黒の書」というのがあり厳重に保管されている。これがきっかけで民族虐殺が起こったりしていて、主人公がこれを読むシーンが出てきた。主人公は司書になるべく勉強しているがこの本のもっともらしさに引っ張られるという描写があって大変良い。本や知識の素晴らしさを描く一方で、人間が情報を正しく判断するわけでもないしこの世界には不平等や差別が身の回りに存在しまくっているんだよ~~~と度々描いていて真摯な漫画だなと毎巻思う。

・司書になる!って志は半ば達成されてしまったのでそのあとをどうするのかって部分はわりと散逸しているというか、紙面が足りないなと感じている。つまるところもっと読ませろ~~~~~、だ。

・音声放送聞いた。ラップの歌詞について取り上げていてMETEORが出てきたので良かった。METEORの歌詞は異次元に身近だ。新しいアルバム出てるじゃん。

・通勤時を何となく録音した。仕事中に聞いてみると作業用BGMとして結構いいかもしれない。大半が車の走行音だけど時たま人の声が聞こえないレベルで入っている。

・SP-404MK2が届いたので触った。HTML形式の取説があるので便利だ。たいていはPDFで置かれているのでワンクッション挟まずに済む。取説を一から読むといったことをしていたがいざ触ると覚えてないので参照しながら触った。機材としては思ったよりシンプルで、へぇ~~って感じだ。

・サンプラーなのでサンプリングする元が必要になるわけだけどスマートフォンとUSB-Cで接続すればアプリもいらずにサンプリング出来て手軽だ。つまりスマフォからの音はすべてサンプリングできるのでyoutubeでもNetflixでもSpotifyでも出来てしまう。ゆめひろがりんぐ~~~ってなった。

・触ってわかるのはサンプリングミュージック、とくにHiphopのビートがどこか似たような感じになるのは機械の形式に由来するところが大きいかもしれない。音源をチョップして並べ替えてリズムパターンを作っていくと自ずと類型的になる反面、画一的にならないのは素材の調理方法がたくさんあるからだろう。このあたりは慣れとかテクニカルな使い方の習得とかセンスとかでどうにでもなる部分っぽい。

・機械としてはあんまり難しくはないと思うが、簡易的なサンプラーやシーケンサーで遊んでいる経験が役に立っている気がする。ひとまず作業はできるがこれを音楽に仕上げるには何かが欠けている感じがあり、むっず~~~~~ってなっている。どう作るか、よりもなにを作るか、が主題として必要かも。あとサンプリングするにあたっては概ね全てがイリーガルなので発表する方法が面倒くさいって気持ちもある。『図書館の大魔術師』の感想にも通じるところあるな。面白さと自由、権利の侵害が絡み合っている。

・気にせず遊びましょう。