20230603──(ここが今日の要約)

・台風一過のおかげか天気が良かった。出かける前に布団のシーツを洗い干していた。シーツの洗い方を忘れていたのにとくに調べずに実行してグダグダになった。とりあえず綺麗にするんだからと重曹につけ置きしたが、これって重曹使っていいのか?と確信が持てなくなり、重たいシーツを洗濯機に押し込んだ。洗うときってジョジョ6部のシームーンみたいに裏返したほうがいいんだっけ、とか分からないことしか無い。

・刀ミュ『つわものどもがゆめのあと』第1部を見た。断片的に視聴して2週間ぐらいかかった気がする。阿津賀志山異聞に続いて源氏、源義経をゲストキャラにした演目だ。個人的にはなぜか源氏および平家の物語にピンときていないのだけど、おそらくちゃんとインストールすること無く外縁部の作品のみを多めに接種しているせいだと思う。本編を見ずに元ネタを知っている、という状況は有名な映画だとよくある。たとえば『E.T.』を見ずとも指と指を合わせるシーンのパロディは分かる、『JAWS』は見ずとも音楽は知っている、とか。別に平安時代に関わらず歴史的事実ってほとんどがこれに該当するかもしれない。

・それに加えて『つわものども~』のお話は内々に籠もった内容なので嗜好に沿ってないのか。三日月宗近が影で暗躍してフラストレーションと不和をもたらす一方で、歴史と刀の存在に言及する本質的な話もわりかしある。前者はまぁ三日月宗近とはあんまり仕事をしたくないなと思うに至るだけで、後者は面白い!よりも結局なんやーねんとなってしまう。小狐丸が「歴史とは何か」と台詞で言ったりして直接的な言及になっているが、刀ミュでは構造的にそれに対する解や究極的な設定を開示することはないと思われるので何もかもが匂わせにしか見えず、見ている側の真剣さが失われる。

・刀ミュでは何かが決定的に「終わる」ことがない。私が映画を好んで視聴するのは2時間程度で「終わる」からだろう。漫画も少ないなりに読むが圧倒的に映画のほうが「終わる」。映画のラストで続編を意識させるオマケに鼻白むのは「終わる」が失わるからだ(もちろんMCUみたいに続くことが決定されているのでオマケ目当てに見ているのもある)。刀ミュは成り立ちからして何かが終わることはなく、個々のエピソードは完結するが全体像に影響するような根本的な解決を描く作品ではないので少なからず『サザエさん』的だ。サノスはいても倒す話にはならないといった感じに。そういうつまらなさはある気がする。

・刀剣男士は歴史にその存在性が寄りかかっているだけに、自分(刀)がいない歴史であっても(いまの)自分の存在が消えない、と描く本作は結構踏み込んでいる気がする。が、集中力を欠いているのであまりキャッチできていない。でも結局はいまここに存在することが全てなのだから、となし崩し的に納得する方向に動く。無難な着地としてそれはそれで普遍的でいい。歴史とは現在があるから成り立つし、刀ミュにおける歴史とは「シナリオ」の言い換えに過ぎないと思うようにした。一つのシナリオを遵守するのが彼らの本懐だとしても、シナリオは真実とも事実とも違うため複数存在することが許されるんだろうな。それが二次創作があるからこそ成功している作品のとる立場としても正解だしな。

・なんて思いながら駅に向かった。映画を2本見て献血して脱毛した(ここが今日の要約)。

・『最後まで行く』、良かった。オリジナル韓国版を見ていたので比較する面白みも出来た。岡田准一が度重なる難題にアァ……、アギャッ……、ワァ…ワァ…とちいかわみたいになりながら進むのが良い。相対する犯人役の綾野剛も主人公の鏡として描かれるのは付け足しとして良いなと思った。ただ、中盤からの説明シーンが冗長に思えてテンションが若干普通に戻ったりもした。

・韓国版でもサービスたっぷりだなぁと感じていたが、リメイク版も負けず劣らずサービスたっぷりだ。最後まで行くゼ!!!!!!!!!!というバイブスが凄くて、狼狽している表情を推していた前半から全く別種の、この役者だからこその表情を100で見せてくれるので嬉しくなる。

・あと韓国版にはなかったヤクザの組長演じる柄本明も良かったね。あの例え話は芯くってると思うが、使いまわしが気になるところも若干ある。

・続いて『ウーマン・トーキング わたしたちの選択』を見た。良かった……。前情報無しだったのでことさらビックリした部分もある。

・田舎町が舞台で薬で眠らされた女性たちが何年もレイプされており、その事実に対して女性たちがどう決断し行動するのかを描いている。調べると事実をベースにしており、何も知らずに見ていてもその非道っぷりにかなりギャッとした。

・そのギャッとしている部分はその土地や宗教的な独自性はあるものの有害な男性性の発露、男性社会の激悪としてどこにでも入れ替え可能だと思う。医学部受験で女性だけ減点する、みたいなものと根は同じだろう。ミソジニーだがその主体である男性がほとんど描かれないので映画内の対話に集中できる作りになっている。

・見ていてうげーとなるのだけど、それへの女性たちの対話がとても良い。映像としても対話を描くものは昔っからあると思うがそこがきちんとしている上に役者が良いので何度か泣きかけた。最初は『十二人の怒れる男』みたいなものかな~と思っていたが映像的な工夫が多く目が離せない。暴力に対してどのように振る舞うのか、宗教面からは許しを与えるのが正しいし生存戦略としても許しを与えて事なかれ主義でいくのもありえるがぶっ殺してぇのさ!!!……と対話が尽きない。あくまでも対話をしようという部分がめちゃくちゃ良くて、どこに希望を見出すのかという決着には救いがある。この救いが映画の中にしか無いのだとは思いたくない。

・見ていて『ヴィンランド・サガ』を思い出した。暴力に対する方法としてはおそらく同じなような気がする。

・前情報がない故なのか時代感を見失っていたが、途中に流れ出すとある曲の選曲がすごい。あの曲が醸し出す雰囲気や曲調がこの映画のスパイスになっていていまだかつてない使い方だろうな。

・元になった事件のドキュメンタリーが見られるそうだが、思った以上に精神衛生が厳しそう。まだ見てない。

・今年は『対峙』『ソフト/クワイエット』とテーマに「対話」が含まれる映画が個人的に刺さっているような気がする。前者は可能性、後者は不可能性か。そういうものは常にあるんだろうけどアンテナがそっちに向いている時期なんだろうか。

・見終わって半ば放心しながらも献血ルームへ行く。昨夜通話している間に予約していた。献血自体をやったことあるのか覚えていなくて登録した記憶はあるが献血そのものの記憶はなぜか無い。

・受付で登録履歴があることを知る。やっぱりか。問診票を事前にwebで回答していたがもう一度やり直す羽目になった。フリードリンクを2杯飲む、昼食抜きだったのでクッキー4つを食べるなどのミニタスクを経てから献血した。いちおうウイダーを映画館出てから飲んだのだけど問診の人に「ウイダーですか……」って言われた。献血前に2杯飲むはマストらしいがホットドリンクはすぐ飲めないのに体が冷えないためにホットドリンク推奨なのは難しすぎる。献血中はテレビが見れたのでミュートにして台風被害のニュースを見ていた。周りの人はスマフォをいじったり、イヤフォンしてたりした。

・全血400mlで半分を過ぎたあたりから体感温度がぐんと下がって武者震いしてた。なんこれ~~と思いながら耐えていたら問題なく終わった。未経験ながら大丈夫やろと高をくくっていたが負のピタゴラスイッチを思い描いて「死」がちらついた。がその後も問題なく経過したのでそういうものかと認識している。あってるのかな。

・初回の諸々あわせて1時間くらいかかった。15分ほど滞在するようにと言われたので待っていたが営業時間が終わり食べようと思っていたクッキーが片付けられていて惜しかった。

・ぬるっと外に出て脱毛へGOGOGO。2回目なのでスムーズに施術へ。今回もしっかり痛かった。メタルギアレックスの水圧カッターぐらい。カミソリでガッと出血していた部分が引っかかるかもと心配していたがスルーだった。ほぼ治っているからか。

・終わった後は美味しいものでも……と考えて向かうと狙っていた店が閉店していた。ショックよりも驚きが大きくてそこまで凹まなかった。グーグルマップにすら補足されていない情報に接したという驚きとちょっとの喜びがある。閉店情報ってわりと反映されるし探せば出るので。その後は音楽聞いてたらテンションが上がり、カメラを持って中津のあたりをぶらぶらして写真を取りながらぐんぐん歩いてしまった。献血後なのでなにかしら食べたほうが良いと思いながら空腹が無いので1時間くらい歩いた。さすがにあれなので帰路についた。

・あすけんのために野菜を突っ込んだキムチスープを食べたがあまり加点はされないままだった。塩分を増やさないまま必要なカロリーを接種するのが難しい。勝てないスプラトゥーンをやって寝た。