20230421──アイデンティティは形成できんのか?

・カラスの元気度合いで曜日が分かってしまう。なぜならゴミの日と重なるため。コンビニに行く途中、案の定カラスをたくさん見かけた。

・1日1何か、『さめない街の喫茶店』を読んだ。レシピ本みたい。漫画の部類としてフィクションだけでなく実用性を重んじたものもあり、実用コミックと呼ばれている。たとえば何かの取り扱いや運動の方法といった物語以外の要素を主に伝えるものである。本作は結構そんな感じ、というか料理を作る漫画って結構たくさんあるが料理を作る気がまるで無いので飛ばしがち。そこってほとんどが素直に情報だけなので、飛ばしても進行に問題がない。ゲームの攻略本を読むみたいな、レシピの手順を読んで想像を膨らませる楽しみも理解できる。が今朝はそのテンションになれなかった。おしゃれなカフェのメニューとかを見ると着飾ってんじゃないよ!みたいな気持ちがちょっと出る。ネガなので。

・タイトルにあるとおり「さめない」街で主人公が現実世界ではないこの街にいるという設定だ。理想郷みたいな良い感じすぎるこの街の、存在の裏に主人公の本当の「さめた」物語があるっぽいが匂わせしか無い。調べると2巻が出ていて、書影には1巻とは書かれていないので後付で2巻が出たっぽいな。読んでいてもっと物語をしてくれ~~~ってなってしまった。現実の主人公が実は死んでいるだとか、昏睡状態になっているだとか、ありきたりの背景は予想できてしまうが2巻にオチがあるのかな。

・この本は紙で買っていてシリーズ物は電子、短編なら紙でもいいかな~という基準がちょっとある。2巻を買うなら電子でいいかもしれない。

・漫画のレシピは良い感じのダイジェストなので実際に作ろうとしたら余白が大きすぎる気がするけど、どうなんだろう。『昨日なに食べた?』はレシピがそこそこ詳細だった気がする。

・モンエナとパン食べた。

・インターネットは街に無い店の話をしていたので離れようと思った。恐山の日記を読むと「言及しない人は偉い(意訳)」と言っており頷いた。

・出勤。駅前は部活(選挙活動)の温床になっておりなんかもう色々情報量が多い。大きい声で脳内の余白領域に名前をねじ込んだ候補が勝つ、身もふたもない戦いだ。

・もりっと仕事をして帰路。百ローに立ち寄るも面白いおにぎりはなかったので退散。通知書を持って期日前投票に行く。つい数週間前にも同じ場所で投票したが、応対する人たちはたぶん同じメンバーだったと思う。普通に世間話とかしていて緊張感がいい意味で無い。こんな感じで良い。

・近イに立ち寄って買い物して帰る。

・刀剣乱舞のミュージカル『~結びの響、始まりの音~』を見たりしていた。『幕末天狼傳』とストーリーとして地続きで見やすい。刀剣男士のドラマは似通ってしまうと思うが、歴史的事実が背景にある人物がメインになるので推進力がある。今作についてはストレートに「物語」について言及が目立っていて、巴形薙刀がそのあたりをつらつら話していたのが印象に残る。これはゲームの設定で固有名詞ではなく一般名詞としての巴形薙刀のキャラクターに沿ったものだ。物語(所有者、物にまつわる歴史)が無い、というアイデンティティは形成できんのか?みたいな話だと思う。結局は物語がなくとも存在しているのだから仕方ないし物語は作ってゆける、という視点になっていたと思う。あと、物語のなさを敵である時代遡行軍に拡張しているのが深みを生んでいる気がする。刀剣男士と時代遡行軍を隔てるものが何なのか?と結構大きな話になり、やっぱりこれもアイデンティティ問題だろう。時代遡行軍と宴会をするというあまり無さそうな展開がポップに現れるが、そこに優しさの眼差しがあるように感じた。

・新選組、ひいては土方歳三にフォーカスして決着をつけるまでを描いていて2作で一本と捉えてよさそう。五稜郭での戦いを含むので『ゴールデンカムイ』で知っているやつだ~ともなれて良かった。土方歳三が役者として出ずっぱりで、芯が太く全体を牽引している。榎本武揚も出てくるがコメディリリーフチックで歌の雰囲気が違うのも面白かった。

・あと舞台が豪華というか回転セットは見栄えに直結する。高低差のある殺陣も多いしカロリーの高い演目だ。

・見終わってからタイトルは何なんだろうと考えたがオチに沿っているんだなと気づいた。『~結びの響、始まりの音~』、順序としては「始まりの音」があり「結びの響」がある。これが反転することで時代を遡っている物語設定と一致する。加えて終盤で描かれる「音」による幕引き演出がドラマのピークと重なっていて、それらを言い表した良いタイトルだな~~。

・金曜日の通話、チキンタツタを食べよ~ってなった。あとは旅行の話とかをしていた気がする。

・寝た。モンゴルナイトフィーバーを流しっぱなしで寝た気がする。