20240210──持たざるものの反撃、目に見えない連帯

・遅めに目覚ましを設定していたがうつらうつらしていた。7時すぎに起動。モンゴルナイトフィーバーを途中まで聞いた。映画を見終われずに食パンを食べて電車に乗る。

・ヘップファイブに謎の行列を認めてから合流。会話もそこそこに『ダム・マネー』を見た。良かった。

・似たような題材を扱った『マネー・ショート』が好きなのだけど、結構それに近い。ポール・ダノが誰も価値を認めないゲームストップの株を推し続ける小口投資家を演じている。劇中では空売りの理屈なんかはあまり説明されないので予習したら良かったな~とちょっと思った。誰が損して得しているかはルールを知らないスポーツ競技を何となく見るくらいの気持ちで把握できるので困りはしないけど。

・持たざるものの反撃、目に見えない連帯というドラマの部分が思いの外ぐっと来てしまった。こういうのに弱い。すんごいジ~ンとしてしまった。

・クレイグ・ギレスピー監督の前作を途中まで見ていて、それも音楽の使い方と編集が良かった。本作も音楽の使い方が所々でバシッと決まっていた。登場人物の推定資産がいちいち出る演出も格闘漫画みたいで良かった。

・金持ちに対する反撃だ、という部分の気持ちよさはありつつ『マネー・ショート』同様に最後は逃げ切られている。あっちはその現実の変わりなさ、救いの無さこそが味わいになっていたけれど本作ではもうちょっと明るい。原作が未邦訳らしいので本人以外のディティールがフィクションっぽいけれど、投資で成功する普通の人々が描かれているところに救いがある。

・良かったな~と言い合いながらスクリーンを出てランチ。名前だけは知っていたパスタ屋、壁の穴にいく。小島秀夫が度々ツイートしている店だ。映画の半券で10%オフになるらしく、こういう特典があるのは知っていたがナビオダイニングに来たのは初めてかもしれない。

・若者のアイドル、という定番メニューがあるらしく眼の前で注文されるのを見た。私は生姜とシラスのペペロンチーノを食べた。映画の感想やオモコロ関係のコンテンツの話なんかをして解散した。

・思いの外時間が有り余ったので読書をする。適当なタリーズに入ってリチャード・ドーキンスの『虹の解体』を読む。ニュートンの功績のひとつに光学がある。それをネタに科学の好奇心やセンス・オブ・ワンダーについて語っている。『利己的な遺伝子』の読者が、人生が遺伝子によって決まっていることに悲観的だったり否定的だったりして科学そのものへの眼差しが悪くなってしまっているかも!と思って本書を書いたらしい。それが虹=神秘的で私的なもの解体と重ね合わされているが、科学的な発見は虹の素晴らしさを霧散させるものでないと言っている。むしろ科学的発見にはある種の芸術や詞のような素晴らしさがあってこそだろう、と。

・一応虹の発生過程の話なんかもあるけれど、ドーキンスによる科学とはなにか?を広く書いている本だと思う。20年以上の前の本だし、引用されている顔ぶれも教養だな~と思ってしまうがなかなか面白い。

・90分制らしいのでチャイを飲み干して外のフリースペースで『指輪の文化史』を開いた。指輪ってなんですのん、って話が雑多にされていてうんちくが多い。

・結婚指輪については契約の名残であって、結婚よりは婚約の方に意味があるらしい。歴史は古代ローマに遡り、婚約に当たっては花嫁代金のような風習があるのでそれを証明するために指輪があったらしい。この辺は贈与論とかデヴィッド・グレーバーなんかで取り上げられていた様な話だな。それらではアフリカの部族の例で出てきがちだけど、古代ローマもそれに当てはまるし現代のキリスト教文化のルーツもそこにあるんかいって気持ちだな。

・あのルターの結婚指輪が掲載されていてウケた。派手だな~。

・読書に疲れたので難波へ。『ストップ・メイキング・センス』をIMAXでもう一度見た。最高~~~~~。