20230917──何もしないをする口実が銭湯にはある。

・アラームが鳴るかと思ってスマフォを探すと布団の外に服飛ばされていた。7時前だった。予定がないので映画を見ようと探す。せっかくだからドルビーシネマかIMAXかを悩んでいたが、映画代2600円と出ると流石に怯む。ちょうどポイントが溜まっていたのIMAXを選んだ。

・映画『グランツーリスモ』を見た。良かった。

・ゲームのプレイヤーを本当のレーサーにするというプロジェクトの映画化。主人公の夢と家族関係を昇華しつつ、夢破れた元レーサーであるチーフエンジニアとのドラマも相まって夢中で見た。IMAXだったのが結構映画体験に寄与している。同じレースがモチーフの『フォードVSフェラーリ』も映画館で見た時の没入感は良かったが、本作はそれに勝る。

・おそらく編集が良かったと思う。元のゲームをプレイしていないが、分かりやすさのためにレースカーの前に順位を示したり、画面をストップして字幕で伝えたりと単純明快だ。とくに後者の画面ストップの演出はテンポが悪くなったりしそうなものだけど、むしろ格好よく映るので不思議。

・予告から思い描いていたことがおおむね起こるうえが、史実を知らないので楽しめた部分も結構あると思う。レースというものを描くうえで「なぜ主人公は早いのか?」の説明を「ゲームでのプレイ時間が実レーサーの総運転時間を上回っているから」に頼っており、踏み込みは甘い。実際そうだとしても、技術的な部分の解説が少しでもあればよかった。まごうことなき現実にあった出来事なんだろうが、映画に説得力やリアリティを感じるかは別問題だ。

・あと主人公にフォーカスを当てる映画なので仕方ないかもしれないが、各種レースが個人戦のようになっているのも惜しいと思った。本来であればチーム戦であるはずだろうし、プロフェッショナルが集まることで成立しているスポーツのはずだ。素人ゆえに疎外される描写は主に感情移入のためだけに存在している。最終的な決着も少年漫画チックな「気持ちで勝つ」も大きい。それはそれでアツくて面白いが、ちょっと気になった。

・分かりやすくするためには専門性を捨てるのは分かるし、それによって誰にも分かりやすい映画にも実際なっている。

・良かった点はグランツーリスモの制作者が本人役として登場する、日本(東京)の描写がそれらしいところ。今後の「ゲームを原作とする映画」の代表作に挙げられるかもしれないがゲーム内要素は映画にほぼ関係ないので例外扱いかもしれない。

・監督はニール・ブロムカンプ。好きな人は好きだよねという印象がある。個人的にはあまり思い入れはない。

・良い点と気になる点は裏表だな。4割ぐらいはIMAXの音響と画面サイズによる没入感で良さを感じている気がする。やっぱりリッチな体験には抗えないものがある。

・予定が特に無く、せっかく外出したのでスーパー銭湯へ。アクセスしにくい立地にあり「せっかく」がないと行かない場所。1時間くらい入っていた。まだまだ暑いので入る前、入った後でも汗をかいているのでさっぱりした感じはしない。

・銭湯はもちろん湯舟/サウナに入る場所だけど、内実はぼんやりとすることしかできないので実質は何もしてない。何もしないをする口実が銭湯にはある。

・妙に疲れたな~~~と不思議に思ったが、二日連続で銭湯にたっぷり入ってれば疲れるな。変な時間におにぎりを食べてしまって全体的に異様に疲れた心持でいた。

・返却期限が近い『滅ぼす』を読んだりしているうちに22時半までには寝た。