・『〈私〉をめぐる対決――独在性を哲学する』読んだ。永井均と森岡正博の対談やレスバが収録されている。永井均の著作を全然読んでないので取り扱っているテーマをなんとなく把握するには良かったと思う。ただ本人ではなく森岡がそこを書いているので本当のところは違うのだろうなと思う。
・この本の面白いところは永井と森岡のレスバだ。森岡による<私>の解説、対談、森岡の論、永井の返信と構成されていて、最後がすっごいレスバになっている。森岡の論はかなり難しく、はっきりいってよく分からない。この分からなさが未学習者特有のものなんだろうなと思いながら永井の文章を読むと「意味が分からない/理解できない/解釈が違う」等と書かれていて、そうくるか~~となった。対談の時点で二人の議論が噛み合っていないのが伺えるが、それが論文でのやり取りにまでなっている。しかも永井の返信の書きようがかなり厳しい。勝敗を競う場でないが、森岡はさらにどんなふうに回答を書くのかを想像しながら読むとこれまた凄い。まるで効いておらず、むしろ議論が噛み合っていないことが分かって有意義だった。という感じに収まっていて感心した。
・もちろんそこだけを面白がっているわけではないが、いかんせんテーマが難しい。記述を読んでいる中で閃きのようなものを得ている瞬間もあったけど、どこかへいってしまったかも。参考文献や、これを読めといった案内を頼りに次に移るのがよいかもしれない。
・『葬送のフリーレン』アニメを見てる。演技の温度感が蟲師ぐらい低い。漫画だとかなりコミカルなはずなんだけどアニメ版だとしっとりさが増している。原作よりもヒンメルとフリーレンの関係性に焦点が当たっているように作られている気がしている。ここに恋愛的な感じが食い混んでいる!と思っている人がいると思ったりしている。個人的にはそれは関係性を矮小化していると思うので解釈違いなんだが、となる。
・『はじめての構造主義』の続きを聞きながら5キロぐらい歩いた。途中からちょっとした言語学史が始まって意識が飛んでいた。ゆる言語学ラジオリスナーとしては聞き覚えのあるところで興味を持ちやすいが、構造主義どこいった?となりすぎてしまう。たぶん飛ばしてもいいよ~ぐらいのことは書かれていた気がするが、audibleの特性上さかのぼって該当箇所を探すのが困難だ。本であれば紙の厚みと左右の位置でざっくりと検索できるが音声はそうも行かない。
・全然ねれていないのは飲酒が続いているからで、ダメだなーと思いながら生活を破壊している。