20240630──目的、友人、猫、安全。

・キューピーコーワヒーリングでよく寝れる、ではなく一定時間の睡眠の質が上がっているって感じ。多くは寝れない。寝る必要がないんだろうか。オモコロウォッチを聞く。映画を予約する。

・『ルックバック』を見た。分かっちゃいたけど良かった。クオリティは担保されているのでもはや好みの差異しかない気がする。若干劇半の主張が強いな、とは思った。

・原作の好きなところは前半なのでよく議論されている後半部やオチはあんまり気にしてない。京アニの事件を彷彿とさせることに意味や祈りがあるのかもしれないが物語にするためのサービスだと半ば思っている。なのであの二人がなぜ漫画を描くか?に絞られている前半部で個人的にはほぼ終わっている。

・とか言いながらしっかり泣いている。泣きすぎたらダメかもと思ってセーブしてマスクを濡らした。

・漫画で漫画を描くことについて描いている構造の面白さが原作にあったが映画にはもちろんない。そういう点でいうと『さよなら絵梨』のほうが映画化に向いている気がしなくもない。1時間無くて1700円が色々言われているが、ぜいたくを言えば「ルックバック・さよなら絵梨」の2本立て2000円が見たかった。無茶を言っている。作業量に反してコンテンツの体感時間が短いのはアニメ映画も漫画も似ている。

・当たり前にフィクションなので全部無い話なんだけど、まるで藤本タツキがモデルのような感じだったりモノづくりってこう!と思わせる力がある。特殊さと普遍さの反復横跳びをしている。漫画を描く理由は人それぞれだしモノづくりすべてに当てはまるわけでもないだろうが、あれらの場面に一定の真実らしさがあるので目が吸い付けられるのだと思う。

・悲劇って面白いんか?とか描き方がどうとかは全部『関心領域』がやってくれているので本作に限ったテーマではないなと思う。

・全体的なアニメーションの豊かさは言うまでもないが、走り出す瞬間が原作でいちばん好きなのでそこがしっかりとアニメらしい動きになっててよかったと思う。漫画と違って見開きの緩急による驚きはないけれど、走るように踊る、踊るように走っている瞬間に立ち会えて最高~~の気持ちには変わりない。

・映画館を出てカフェ探し。シアトルベストコーヒーがあったがレジの回転が遅く2分ぐらい待っても進まないのでエイヤと別の店へ。謎の損切り行動発生。ふつうにタリーズに入って読書。パレスチナについて読む。

・昼頃に店を出て『クワイエット・プレイス:DAY 1』を見た。想像していたより湿っぽくきめ細かいドラマを展開してて良かった。なんなら泣いた。涙腺が攻撃されている日。

・即即死なんて面白ワードが広告で使われているが主題はそこにない。主人公は末期がんを患っていて宇宙人の襲来があろうがなかろうが余生が短い。なのでこの大変な状況を生き残ったとて長生きはできないことは確定している。けれどやりたいことがあるので目の前の状況を切り抜けたい!と行動していく。

・これって特殊なようで圧縮されたふつうの人生であって普遍的だなーと思った。主人公は癌によって死が立体的になっているが他の人も距離が違うだけで本質的には「いつか死ぬ」ので同じだ。ごく当たり前のことを書いているが、よく生きるとはどういうことなのかを描いている映画だなと感じた。目的、友人、猫、安全。説教臭くなくそれらを描いていて良い。

・過去作でも音を出してはいけないシチュエーション特有の場面はあったが本作も白眉だな~ってところはあった。

・意外にもルックバックに通じるところはあると思う。

・寄り道せず帰路。昼食を食べてないのでビールを飲んだり唐揚げを食べたりカップ焼きそばを食べたりと好き放題していたら夜まで腹が満ちていた。

・途中まで読んでいた『兎-野生の闘牌-』『打撃マン』を最後まで読み切ったりした。

・麻雀の遊び方は知っているが麻雀漫画は牌の情報量が多いのでほぼすべて読み飛ばしている。そもそも捨て牌から手牌を予想するといったことができないレベルの習熟度しかない。登場人物の情緒の変化だけで展開を読み取っているのでたぶん正しく読めていない。卓のメンツがなににハラハラしているのか実のところ把握できていないがそんなのでもいちおう読めるのが麻雀漫画の良いところだ。

・なかでも兎は結構変な漫画だ。現実的な麻雀だけかと思いきや後半なんかは特殊能力バトルみたいになる。しかも麻雀と並行して格闘も描かれたりしている。登場人物はだいたい麻雀も強いし格闘能力もあってたまに殴り合っている。キャラも強いし異常にキマッているコマが頻出するので目に楽しい。

・『打撃マン』は噂に聞いていたが徹頭徹尾同じ展開で押し切るのがすごい。ワンパンマンすぎる。