20240629──川のへりは丸みを帯びて

・いつものように起床。でも飲みすぎた翌日って体調。モンゴルナイトフィーバーを聞く。あんまり内容を覚えていない。

・『エイリアン2』を見終わった。あとに予定が控えていると時間の余裕があってもソワソワして集中できない。

・1作目はリドリー・スコット、2作目がジェームズ・キャメロンって流れの違いがこうも明確なのかと思った。全然作風、ジャンルが違う。1作目は往年のホラーSFだけど2はもうアクション、ドラマ盛り盛りの大作ハリウッドアクションって感じ。いわゆるケレン味みたいなものはあんまりない。

・ただジェンダーの描き方や少女が登場する意味等、一貫している要素もある。特に今作はエイリアンの母体が登場してそれと戦うので意味合いが強い気がする。

・キャラクターではリプリーも良いけどアンドロイドのビショップが好きかな。話にはそこまで関与してこないけど顔立ちや出で立ちが良くて印象に残る。

・最後のほうは歯磨きしながら見終わった。やっぱり2作目が面白い!と言われる所以は分かる。 ・最高気温32度らしいので半袖を着る。電車で『カッコーの巣の上で』を読み始める。

・映画自体は見た記憶があるが詳細は全然覚えていない。読み進めるとああこんな話だったなと薄い既視感が沸く。語り手が「これは真実です」と念押ししてくる構造の小説でこれって意味あるんだろうかって思った。そういう本は結構あるけど結局のところ読者にマジックをかけるための仕掛けすぎて、もはや無効化している。絵本のおとぎ話じゃないんだから無邪気に信じてはいられない。部分的に史実ないし取材結果ではあることを包んだ言い回しなんだろうな。

・精神病院におよそやってこなさそうな根明な人間がやってきて陰鬱とした院内にエネルギーを吹き込んでいる場面まで読んだ。

・京都、駅をでた瞬間から旅行客に揉まれる。雨は降ってないけどムワッとしていた。待ち合わせの駅まで歩く。時間があったので商店街をブラッとした。観光客は大通りに集中しているが、それなりに集客を狙っていそうな商店街ですらやや寂れている。ちゃんと値札を手書きしている八百屋を久々に見た。

・合流。京都市京セラ美術館で『キュビスム展—美の革命』を見た。同時に村上隆の展示もあるのでロビーには大きな風神雷神?像が立っていた。

・去年も大阪のキュビズム展でピカソやマティスを見ていたが知識が薄れている。電車で事前に復習をしたらそこそこ役に立った(森山未來が出てる動画)。復習した範囲のことは展示内で説明されていたように思うが壁に貼られた説明って読んでいるようで読めない。取説ぐらい読み飛ばしてしまう。

・それなりに人がいるのが逆に良かった。美術展に誰かと行くならある程度言語化してどう感じたかをその場で伝えたいのだけど基本的に喋ってはいけない雰囲気がある。人が多いとそれが薄まるので見やすい。ビジュアルシンカーでは無いので言語化したいしそれを伝えることにも面白さがあるので実行したいんだよな。分からんな~も含めて今日は結構言えたので良かった。

・美術展を見るマインドつくりとしてブルーピリオドを読み返す、もあるけど今回はやってない。

・キュビズムは正直全然わからないやつもあるがバイブスで直観的に見て好き嫌いがそこそこ出る。絵画は平面なのに多面的で情報量が異様に多い、それ自体が面白い。呪術廻戦の無量空処ってたぶんこれの凄いやつかもなって思って話してみたけど多分あんまり伝わってない気がする。

・思ったよりじっくり見てしまい最後の方をやや駆け足で見た。近くの岡崎公園に屋台が出ている様子を美術館内から見て「あとで行きましょう」とハモって言っていたが行く時間はなかった。

・感想を言いながら歩いて店へ。30分ぐらい歩くとそこそこいい運動になる。ピザを2枚食べた。結構大きくてお腹いっぱいになった。想像してたよりちゃんとした店でお冷が瓶のミネラルウォーターで提供された。結露で湿ってフタを開けるのに手こずった。

・野菜で枕にするならミョウガかも、といった話をした。

・満腹で外へ。日は落ちて無くて全然明るい。何かを食べるのもあれだし涼しくなってきたので屋外飲酒を提案した。せっかくなら鴨川に等間隔で座るか~となってファミマで薄いビールを買って鴨川へ。

・鴨川沿いは不思議と人が等間隔に座っている。たいていはカップルなのでそれが揶揄されることが多い。そこに座ると等間隔やってる側の自意識とか出ないのか、と思っていたがふつうに川沿いに座る行為が良いっぽい。日本の都市は基本的に座る場所を排除している。ただ座ることが難しい。座れて川が流れているロケーションは貴重だ。やってみるとちゃんと良いのだなと分かった。ビールを飲んでいたのもあるけれど。大阪だと淀川、道頓堀があるけど汚くて無理だからな。

・ある意味これってチェアリングなんじゃないか。相手はそれを知らなかったので概念の説明した。

・川のへりは丸みを帯びているので2歩間違うと落ちそうになるんだなって発見もあった。

・1時間位ビール飲みながら話して一旦トイレ休憩。駅のトイレに行こうとするもトイレだけの利用は遠慮しているとの張り紙が。公衆トイレがあるらしく向かうと混んでいた。ビール缶を捨てる場所を探していると駐車場に併設された綺麗なトイレを発見したのでそこの場所を伝えた。空き缶も捨てられて一石二鳥だった。

・またも鴨川に座る。さっきとは逆サイド。すっかり日は落ちで納涼床の明かりが川に反射していい風景だ。エモくない?って聞いたらそうでもないらしかった。これが日常の風景なのでエモさは発生しないらしい。

・エモってなにか?と話題にした。エモいってダサいことだと思うようになったと聞いて大人だな~と思った。確かにダサい一面はあるがエモの良さを捨てきれない。ダサいと感じるところまで共通しているがエモさに憧れや執着を持っていることが相対化された。なんかやかんや言ってエモさを肯定していたな。

・20時半頃に阪急で解散。話が尽きること無く楽しく過ごせたと思う。次の予定も決めるやつを忘れずやれた。特急列車の4人がけの席に座って更新されたふっくらすずめクラブ、オモコロチャンネルを見て大阪に帰った。

・帰宅。コンビニでアイスを買う。飲酒はもう止めて風呂に入ってから寝た。