・眠たくて布団にいたら7時前だった。匿名ラジオを聴く。誘惑に負けてモンエナを買う。食パンをむしゃる。日記を更新する。正月に『花束みたいな恋をした』を見ていたらしい。
・DAWを触っていたら時間が過ぎた。
・インターネットで話題になっているMV見た。『コロンブス』あんまりちゃんと見てないがこの企画が通って完成しているのがすごい。複数のチェックプロセスがあると誰かが確認しているだろうと思い込んで実際は誰もチェックしていないことは起こりうる。規模が大きいと方向転換が難しい上に、個々の担当者の権限も相対的に小さくなるので誰がどこで止めるのか問題は常にある。あるけどここまであっけらかんと展開している例は稀すぎて潔さすらある。
・コンプライアンスとはよく言われるけどここで問題になっているのは歴史的な認識が関わるので通常のコンプラチェックが外れたんだろうか。このMVで直接的に傷つく人が想像しにくい、となってしまうのはなんとなくわかる。日本に由来しない歴史的経緯だし、捉え方の変遷を把握していないと駄目さはわからなさそうではある。とはいえ駄目であると判定できない駄目さも十分あって言い訳は不可能なレベルだ。猿に見立てる色々はなんか駄目そうじゃない?ってならないんだな。
・元のアーティストは全然知らないが本人たちの意向は限りなくゼロっぽく想像する。知らないなりに偏見はちょっとだけあって、こういうアウトプットの統制ができてないアーティストってどうなん?という気持ちは増す。曲の出来不出来は棚上げするとして。
・たぶん一日後には公開停止とかになると思うのでもう一回ちゃんと見ときたいな。
・水曜日のカンパネラはこういうコンセプトで曲と作っているけど考証なんかしっかりやってんだろうか。
・仕事を終えて映画館へ。日差しが夏過ぎる。時間をつぶすために書店へ。上間陽子の書籍を探していたがない。意外にフェミニズム関係の本が多くてそうなんだ~となった。書評と連動したコーナーや人文科学の面白そうな本とかも置いててショッピングモールの店と舐めていたのを改めた。
・求めてた本は在庫検索で無いことが分かった。
・カロリーが取れていないので売店でポテトを注文。コンソメを選んで別袋が付いてきた。特に説明もなかったのでポテトを振る行為は一般化したらしい。しょっぺくて映画が始まるまでに食べ終えた。
・友人の勧めで『チャレンジャーズ』を見た。想像を超えてきて凄く良かった。ゼンデイヤが主演のやつって認識しか無かったけど監督がルカ・グァダニーノだったので見終わってから驚いたし納得した。どうりでこんなに変なわけだ。
・テニスを題材にした三角関係ロマンス映画、とでもいえるのかな。実際描かれる女男男の関係性は想像する普通の恋愛映画とはかなり違うテイストで描かれている。略奪愛と劇中で何度も言われるが女性を奪い合う男たちでありつつ、男を奪う女性という見方も含まれる。そもそもゼンデイヤの役柄がテニス魔人すぎるので男女関係にシリアスなのかただの道具なのか、奥行きの測り方が正しいのかあんまり分かってない。
・彼女ら彼らの特殊な関係性を象徴するホテルの一室でのシーンでめちゃくちゃ笑ってしまった。見たことなさすぎる。ゼンデイヤの顔がすごい。
・音楽の使い方も特徴的で全編に渡って流れるし音量もデカい。この辺は好みが分かれそうだけど4つ打ちで景気がよく、ここでハイハットが入るのか~とテンション上がったりもする。映画館で見る意味は音楽だけでもある。
・題材となっているテニスが映像面でしっかりと描かれているのも良かった。ボール目線でカメラを動かすとか地面を透過して下から撮るとか、フレッシュなテニスの試合が見られて嬉しかった。ゼンデイヤが観客席の中央にいて左右にプレイヤーがいるって構図を表す端的な編集っぷりとかも鮮やかだった。
・ひとつの試合の開始から過去を回想して、因縁の対決って脚色をしていく構造もしっかり作用していた。どっちが勝つの~~~?と自然と気になった。
・面白い点はいくらでもあるが、基本的には見たことのなさが一番良かった。初見の映画でもジャンル的なお約束や映像面の技法は似通ることが多い。本作は「なんこれ」と「面白い」がミックスしている。
・この前見たニナ・メンケスの『ブレインウォッシュ』で男性のまなざし(Male Gaze)の概念を知ったが本作はそれを解体していると思う。『君の名前で僕を呼んで』とか撮っている監督なだけあってむしろ男性をセクシーに撮ることに照れがない。ゼンデイヤはもちろんセクシーなのだけどテニスプレイヤーとしての躍動感によって二人の男性を惹きつけている。部位のクローズアップや無意味なスローモーションはゼンデイヤに使われない。かといって男性を直接そのように撮るというか、男性の裸体が女性に比べて許容されている社会性を逆手にとっている感じがある。サウナのシーンとか。
・そもそもこの二人(ジョシュ・オコナー、マイク・ファイスト)の取り合わせがすごいんだよな。大学の食堂でチュロスを食べるシーンがあるがそこの距離感なんかすごい。座るときに椅子をガッと引き寄せるカットが一瞬だけ入ったりして親密さの描写に余念がない。しかもチュロスをジョシュ・オコナーが奪って食べて残りをマイク・ファイストがパクっと食べるといった渾然一体となる描写が普通に入る。おまいら……となる。
・序盤はなんか地味だなーと思うがアクセルがどんどん踏み込まれていく。終わり方がそうなんの!?と思わせるところもあって良い映画だ。
・平日の夜なこともあって観客は3人だけだった。公開館も少ないようで正直映画館で予告を見た記憶はない。
・帰宅。コンビニに立ち寄って明日のパンを買う。晩御飯はたまごサンドとカップヌードルPro。
・DAWを触っていたりしたら時間が消える。早めに布団へ。
・そういえば『コロンブス』MVは早々に取り下げられていて再視聴は叶わなかった。このあとはこの騒動を解説するゆっくり動画だけがWebに残り続けるんだろうな。想像に反してアーティストの意向によって世に出ていたらしくほ~んとなった。